写遊百珍

関西をメインに、美術館・アートイベント、登山、廃墟、珍スポットなど珍奇なものをご紹介。

【ART】北アルプス国際芸術祭_仁科三湖エリア(木崎湖)

【ART】北アルプス国際芸術祭_仁科三湖エリア(木崎湖

 

北アルプス国際芸術祭を回るアレです。※ただの趣味です。私達は宿のある大町温泉郷から北上し、間違え爺が岳の麓へ行ってしまったりしつつ、山をわたって木崎湖という大きな湖に来ました。

 

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夏の木崎湖は実に楽しそうでした。人生がある。残念ながらリア充ほどのパワーがないので、カヤックや釣りやキャンプ等のリア充イベントに向かう気力がありません。溶けて燻る燃料棒のような人生をおくりたいとおもいます。しゅうう。 

 

 

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朝は、仲間の小唄氏を宿まで迎えに行くです。彼は白馬方面の「五竜ドライブステーション」に泊まっています。大町温泉郷から爺が岳スキー場へ面白半分に向かって、山手から回り込んでアプローチし、道中は鹿島槍スキー場を通りました。

 

 

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シーズンオフのスキー場って、広くて寂れ感があって、なおかつ年季も入っていて、現役なのか廃墟群なのか一目では区別がつかないことがあります。広くて寂れている、空虚だけがある、という状況に、謎の興奮を覚えます。

 

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ああ。何か大きな力で大きな賑わいがあった、その全てが今や失われた、そんな夢の跡を感じさせます。大きな祭が終わった後の世界に強く惹かれることについて、ヤノベケンジが言及していました、その感覚は非常に頷けます。いやここは稼働中なんだけれども。

 

 

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 鹿島槍スキー場。このへんまで来ると施設の生きてる感がある。スキー場はオフ期はただただ眠っているというか仮死状態で、土地として惜しいですね。こうして無のエネルギーをチャージすることで雪化粧時に何かが反転してプラスに転じて祝祭感が高まったりするのかなあとでもします。

 

 

 

小唄氏と合流後は、木崎湖の東岸から西岸に向かって作品を観ていく。

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あい。

 

 

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おっ著名人そっくりさん。駐車場近辺にいました。見てはいけない。

 

 

 

 ○アルフレド&イザベル・アキリザン「ウォーターフィールド(存在と不在)」

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船が浮いている。同行者はこれを「祭りで海への生贄を捧げる船を連想する」と言い表しました。なるほど海の祭とは、地域によっては海神、荒ぶる神への人身御供の意味があった。これらの船は日用雑貨、家の庭先に転がっていそうな物品から組み上げられたものです。

 

 

 

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この船は誰も載せていない、船自体が人々の生活や日常である。

では乗り手のいないこの船はどこに向かうのか。生活はどこかに移動していくものではないだろうし。ということをふらふら思いましょう。

 

 

 

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ただそこに漂う船。

 

 

カンニンブクロが爽やかな気分になってきたぞキザキ=サン。

 

湖、水の源では、爽やかな気持ちになる反面、生命の翳も孕んでいます。

 

 

 

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でかい怪物がいました。

水辺からえらく離れた木の幹に、ヤゴの抜け殻。親指より一回り大きいぐらい。オオヤマトンボのヤゴなのでは説。セミの抜け殻があるようなところまで登ってきて羽化するとは驚きです。

 

 

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死、羽ばたき、夏。 

 

 

 

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騎士の影、黒、夏。

 

 

屋外の芸術祭では、見るもの全てが作品に見えるという変なスイッチが入りやすくなります。

 

 

○杉原信幸「アルプスの湖舟」 

 

小山の上に建つ「信濃木崎夏期大学」で作品展示。この講堂では大正6年から夏期大学として様々な分野の講義が行われているとのこと。今年も101回目が開催予定。 

 

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作品。何か布のような?半分溶けた恐竜の皮膚のような、素材の分からないものが講堂の中心を貫いて垂れ下がっている。

 

 

 

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椅子がかくかく、こねこねこねこね 

 

 

 

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?机かな 

 

 

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 魚の干物みたいだなあ。米と蚊帳から作られているらしい。結局これらが何を表わしているかは不明だったが、部屋の中で柔らかい骨のように立っていました。これ何だったんでしょうね。

 

 

講堂の周囲で生物と戯れました。夏休みだ。

  

アリジゴク。

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 尻からいかれる。

 

 

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 一方そのころホタルは暇そうにしており

 

 

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 また別の穴でもアリが尻を挟み込まれ

逃げられることはなく、 

 

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もがきながら夏を過ごします。狂わない女優は狂ってない女優よりも美しいという説があります。アリはどうでしょうか。それどころちゃうか

 

 

西岸のほうへ移動。

 

 

木崎湖は温泉街だったのだ。 

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レトロだ。このうちの何件が現役で生きているかは謎。湖の描写が凍結湖みたいになっている。 

 

 

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西岸では蜘蛛の巣みたいな世界が広がっていた。 

 

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まるで蜘蛛祭りだ。 これは圧巻。

 

地形や風景そのものを布で覆って変質させたクリスト夫妻のアレみたいだが、本作はもっともっと繊細。芸術とは何かという問いではなく、ベールをかぶせたその対象そのものを優しく眼前に浮き上がらせるための布。

 

 

○ケイトリン・RC・ブラウン&ウェイン・ギャレット「ベールの向こうに」

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温泉街の廃屋に布をまとわせただけの作品だが、今そこにある風景そのものに干渉することで、見慣れた空き家が改めて浮き彫りになる。花嫁姿と思えばそのようにも見えてくるかな。おとうさんおかあさん私は廃墟と結婚します。うわあ。

 

 

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廃屋が既に日本の風景みたいになってて目に留まらないんですよ。怖い話だ。作品化されることで浮かび上がってくる感。

 

 

 

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今や団体観光客がバスで乗り付けるということもなくなりましたから、ほろびてしまうんですね。

 

 

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純粋な廃墟としても相当にそそる物件です!

くっ/(^o^)\ 

 

 

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滅びた花嫁・・・

 

 

うっとりました。 

 

近くの釣具店?土産物店?? が異様な装置を店先に構えています。

むっ、

 

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招き猫ガシャ。これはそそる。絶対に入らないといけない店だ。

 

入ると、プロの釣り人の記念写真などとともに釣り具とお土産的な物が無造作に陳列されています。何屋なのかまるでわかりません。更に目を引くのが、

 

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アニメ的なグッズの展示。

 

 

 

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誰だこの娘さん。バナナの皮のようなものを握りしめているが何だろうか。

 

 

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ようやく理解できたことが、この木崎湖とその周辺のJR駅などは、「おねがいティーチャー」「おねがいツインズ」というアニメ作品の舞台となった聖地だということです。 全然わからん。現代アートクラスタとサブカルクラスタは、どこかで接点がありそうな気がしていたのに全く噛み合わないことが判明。こっちは5人がかりで誰もわかりません。

 

 

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おねティー

やや古い?? ゼロ年代初頭ぐらいのキャラ造形。

もうこんなに色あせてしまって・・・。

 

 

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 釣り人の記念写真とアニメファンへの声掛けとが共存する、不思議な空間です。

 

 

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このあたりには虚ろな目をした白鳥が多いのが特徴で

 

 

 

 

 

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 \(^o^)/ ウワアアアアア

 

 

白鳥虐殺の舞

 

 

首白鳥という珍しい種です。うそです。

 

 

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あんた発泡酒まとめ買いしとかんと割高になるで。

 

そんな声が聴こえます。人類が滅びた後の世界でおます。

 

 

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貸しボート業の女。

 

 

 

 

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 FC版RPGのような単色系の獣系モンスターが整列して待機しているなど、昭和感のただようフィールドで、とてもやりがいがあります。

 

 

 

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 そのへんの物件も廃墟か現役か区別のつかないときも多々あります。

金具がかわいい。

 

 

 

○(再登場)ケイトリン・RC・ブラウン&ウェイン・ギャレット「ベールの向こうに」

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こっちもとてもかっこいい、普通の民家が並んでベールに。

使徒が暴れてるぐらいの規模感で燃えます。

 

 

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敷地内に入り込んで、家の裏手へ回り込み。 

 

ここの茂みは生き物が豊富で、アマガエルがたくさんいました。

 

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いるケロ。 

 

 

 

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生物のフォルムは人工物を超越していて、とても良いですね。

アート作品を観に来たはずが、主役がどっちだったか分からなくなります。 

 

 木崎湖 つづく。