写遊百珍

大阪国際メディア図書館「写真表現大学」研究ゼミ生&TA。各種講座のレポや、関西・東京の写真展、アート展示を特集。

【diary】H29.10/22(日)-23(月) 台風21号@尼崎

H29.10/22(日)-23(月) 台風21号@尼崎

 

この土日は台風21号記念日でした。21号は午前から昼にかけて雨を多量に降らし、夕方からは強い風で電車を軒並み止めてしまい、夜にはただただ人間達がずぶ濡れになりながら立ちすくんでいました。

 

 

今年は毎月のように強力な台風が列島襲撃を繰り返したものの、関西の都市部を直撃することはなく、どこか他人事な感もありました。しかし土日は真正面から来ましたね。家に帰れませんでした。

 

10/22(日)

あべちゃん曰く国難突破解散衆院選。いろいろあって西宮方面に出ていました。たぶん希望の党には誰も入れないんじゃないかなと思いました。鬼謀の塔ですよ。政党名に希望などという曖昧な願望みたいなものを冠した時点で、もうマニフェストは存在しないも同義です。ただ選挙戦で勝ちたいがための印象戦でしょうか。しかし国民はWebを用いた相互情報通信に親しんでおり、一方的に与えられた印象のまま素直に従って動く人は少数と言えます。限られた情報や体力等の資源の中でよりマシな判断をするのが現代人ですので、最悪よりはマシな選択肢を選ぶことになり、つまり希望を棄てて現実路線を見据えることが考えられ、何処となく自民勝ちな空気があります。そうめんで首をつりたくなります。揖保をくれ。

 

夕方18時時点で、JRは東海道山陽本線の神戸方面に運休が出て、大阪を中心としたほぼ全路線で運行半減の間引き運転が告知されています。

そうしている間に、阪急電鉄神戸本線が運転を見合わせました。非常に珍しいことです。関西の主要な私鉄は割とタフで、JRが止まる状況でも動いているのが常です。不気味なのは阪神電車で、15時半ぐらいの情報がずっとWebに掲載されています。つまり直近現在はどうなんだと。これは見えませんね。

 

 

 

駅ホームの天井の装置群はどこか生物感があって好きです。しかし幾ら好きでもJRはだめで、動いてくれそうもありません。JR尼崎駅からはJR東西線が大阪方面に向けて動いているようです。阪神電車も、尼崎駅まで行けば梅田駅までの運行はあるようです。ちょうど尼崎から東側は生きていて、西側は死んでいる。

19時頃になってくると阪急神戸線は息絶えました。これはもう詰みが近い証拠です。危険です。何とか梅田まで出たい。

風がおかしくなってきました。轟々と、事件のような音が鳴っています。

 

阪神尼崎駅までは、阪神バスが国道2号線を走って東西に繋いでいます。これが、暗闇でバシャーンとかドガーーンとか、狂人が路上で暴れ狂っているような暴風の中でも、ちゃんと走っているようなのです。ほんまか。信じて国道2号まで決死の思いで歩きます。ブワー。傘がふっとんでめくれます。ブワー。折れるうう。ブワー。あぶないいい。ブワー。あぶないです。

 

 

しかし待っていたら本当にバスが来ました。これはすごい。カサがつぶれる前にバスに乗れたのは幸運です。地道に生きていて良かったと思った。

 

少々混んでいるものの、土日祝日の祇園あたりの京都市バスの混雑に比べれば全然平和です。これで阪神尼崎駅に自動的に着きます。勝った。これは勝ちです。

 

と思ったら乗り間違いで、阪神西宮駅行きのバスでした。どうやら目当てのバスとほぼ同じタイミングで、紛らわしいのがバス停に来てしまったようです。アヒェー。ウエッウエッ。泣きます。しかも阪神西宮駅ターミナルには、尼崎行きのバスは来ないらしい。なんやと。一度また2号線の西宮戎バス停まで歩いて戻らないとだめだと。アヒェー。ヒェッヒェツ。ウェー。暴風雨なんですよ。ヒエッヒエッ。暴風で傘が逆に開きます。ブフファー バウフッ。強い雨でズボンがズブズブです。あとで盛大に冷えて苦しみます。ああん。

 

 

暗い夜道で暴風雨なので、バス停など見えるはずがありません。どこですか。GPS? 追従がおかしくて信頼できません。鉄雄様が衛星にまたがって暴れてはるんとちゃいますか。しかしなんで日本のバス停は夜間に光らないのか。暗くて見えません。都市のインフラの一つでありながら、その主張がないことに気付きました。コンビニのように光ってくれれば、もっとみんな存在を視認して、使うようになるのでは。

日頃の行いが良かったのか、下半身をズブズブにしながら道に迷っていたら、ちょうど阪神尼崎駅行きのバスが走ってきました。ズブズブに濡れながら追いかけて走ると、ちょうどバス停で停まったので、乗り込むことができました。これで勝ちです。家に帰れる。

 

乗り間違いさえなければ、衣服を濡らさずに、ノーダメージで帰路に就けたのになと思いながら、次々に乗り込んでくる乗客、あちこちで聞こえる列車運行情報、ドア開閉の警告音、大きな揺れ、足元の子供の群れのざわつきなどに意識はかき回されて、トートバックをすぐ隣で座っている乗客の顔に押し当てないよう体をひねったり、出来るだけ他の人が握っていないであろう天井側の手すりの面を探すなど、不毛な時間が流れます。

 

 

 21:30過ぎ、阪神尼崎駅に着きます。なんと、梅田方面の運行も全て見合わせとなり、事実上の運休状態です。確かに、風がどんどんおかしな音になっていて、夜は荒れた叫び声を上げたかと思うと急に黙って怒りを溜め込むような素振りを見せます。これはだめだ。

見ると、JRも全滅です。いつの間に。あーあ。だめです。梅田までのバスはなく、タクシー1択だし、もうこれ以上帰る意味も無くなりました。だめになったら寝ればいいのよという天使の声がします。そうだネットカフェでキングダム読みながら寝よう。

 

 

 シノアリスで素材の稼ぎをしながらキングダムと東京喰種とシドニアの騎士を読めば幸せです。明日の出勤が哀しいところですがもうどうしようもないので、どうしようもないんですと言いましょう。※私服です ※濡れています 

 

 

人々が翻弄された跡があります。各駅のこうした痕跡を撮り歩きたいものですが、いい加減もう横になりたい。めしも食べていません。 

 

 

 駅を出てネットカフェを目指します。道中でワンカップ大関と、替えの靴下だけ調達します。靴の中は水浸しで気持ちが悪い。尼崎で夜を過ごすのは初めてで、そもそも尼崎に来ることがない。尼子インターの渚氏のイメージしかありません。割と古風な歓楽街が光を帯びています。

 

 

 恐ろしく不安なビルへ足を踏み入れました。「コミックバスター」というネットカフェがあるようです。「オレンジカフェ」と書かれていて迷いましたが、下に小さくコミックバスターと書いてありますね。どっちや。

氏名や住所を端末に入力して、カウンターに持っていくと、すいません満席でと断られました。これはまずい。こんな暴風雨の日に野宿をしたら狂人になってしまいます。

 

 

 

 近くの雑居ビルで大手チェーンのビデオ試写室を発見し、あまり使いたくないものの、野宿すると発狂しそうだったので、駆け込みました。本来の用途は、男性が個室で性欲の処理をしたり、好きなDVDを長時間堪能するといったものです。しかし近年は、ホテルよりもかなり安くで一泊できる施設として認知され始めているらしい。自民党の圧勝じゃないですか。どうなっとんや。

 

 

 難しいことは分かりませんが、とにかくテレビは全て選挙速報で、怖い顔をした人たちが延々映し出され、顔の壁です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0時くらいに眠りました。あまりに空調が寒く、ズボンが濡れているので体温がごっそり奪われ、ズボンを脱ぐと素肌に直接風が当たって体温を奪われ、どちらを選んでも全く幸せになれない。DVDを試写するための部屋なので布団はありません、リクライニングシートを倒して簡易ベッドに出来るというだけの個室です。このままでは凍死に準じたことになって発狂してしまうので、フロントに行きます。天井の空調にはつまみがあり、それを回せば送風を調整できるとかいう、常連でも知らんのではというチート技を教わり、借りてきたバスタオルを撒き付けて、寝ます。ワンカップ大関がよい働きをして、入眠は出来ました。U,,mmm,

 

 

10/23(月)

気が付くとアラームで5:45です。

 

阪神電鉄の運行が回復したことを確認し、自宅へ向けて帰ります。いっそのこと、全滅していてくれたら大手を振って休めるところでしたが、そうは私鉄がおろしません。

風は少しあるものの、大人しく、雨はもう降っていません。昨夜のあれは何だったのか。幻のようです。既に車道、歩道は清掃の手が入りつつあるのか、通行の妨げになるような大きな残骸は見当たりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深海の海洋生物が浜に打ち上げられたような姿を曝しています。いいですね。生態系を感じます。

皆さんは出勤ですか? 私はもう出勤したくないです。ていうか帰れるんですかね。梅田を目指します。

 

 

JRはひどいことになっており、大阪環状線は動いていますが、例えば表示盤の「遅れている区間」に指定されていながら、JR東西線学研都市線は全面見合わせですって。何を信じていいか分かりません。

 

JR北新地が死んでいるので、ディアモールはほぼ無人。空虚な抜け殻となった梅田は素晴らしい。残念ながら当方のテンションが半分仕事モード(※午後からとても大事な会議があります)なので、撮影どころではありません。 

 

 

 

その後、何をどうやったか、私鉄とバスを乗り継いで、2時間ぐらいかけて家に帰ってきました。面倒くさかったです。一体、昨夜の荒れ狂った闇は何だったのか。よく分かりませんし、気を抜くと寝てしまいそう。

 

 

 

 

 

世界には太陽が戻り、平和になりました。平和でないのはJRだけで、15時まで全面運転見合わせという、自粛・DE・お通夜みたいなことをしはります。バス停には長い列ができていますよ。

風がかなり残っていて、バスを待っていると体温をどんどん奪われ、実に厳しかったです。登山の経験を活かすこともなく、ただただ体温を奪われて終わりました。バスが来ません。もうやだ。休んだろうかと思ったら来ました。もうやだ。なぜかJR以外の交通機関は真っ当に動いています。

 

 

 

その夜は穏やかでした。

 

 完。