写遊百珍

関西をメインに、美術館・アートイベント、登山、廃墟、珍スポットなど珍奇なものをご紹介。

【diary】H29.9.24(日)表大、梅田、天満

【diary】H29.9.24(日)表大、梅田、天満

 

 

作品は作品で別途制作している(来年10月に個展をする)が、合間にどうしても作品でも記録でもない、何かよく分からないものが蓄積される。無意識のうちに何か重要なものと接していながら、そのことを完全に忘れてしまっているのだと思います。写真にはその瞬間の破片らしきものが残る。それが無くなると私はたぶんとても残念で困ります。

 

学校に行こうとして、ホーム上がってくると、白い鳥が変な座り方をしている。静かですね。どうも死んでいるらしいが、緊張感を湛えていて、そうには見えない。

 

 商店街を抜けて、学校へ向かう道で、中年男性がだらりと漂流物のように、玄関先に落ちていた。重心は失われ、手から酒の缶を取りこぼし、上半身が流れていた。彼の家でしょうか? 【謎】が多すぎてそのままにした。Suchmos「STAY TUNE」が爽やかに脳内再生され、この世界は素敵だということになった。

 

 

授業はいつもの「作品制作」である。

 

授業の合間にカーテンが揺らいでいるのが見えた。はっきりと呼吸をしているようだ。生地は微動だにしていなかったが光と影の調子があり、今の1秒と次の1秒は違った。作品の合評とアドバイスが聞こえる。水平線、俳句、掛け軸、存在の気配、コンセプチュアル、ポートレイト、水槽。

 

 

昼飯は食べ過ぎても食べ過ぎなくても

大体あとで昏倒する。

 

目を覚ますと影がざわざわと押しかける。

また1秒1秒が全て違う。

追い切れることはない。

写真集を読む、鈴木清。地元だろうか炭鉱の町を撮りためている。

飯沢耕太郎荒木経惟森山大道の関連本があまりに多い。メディアであり業界そのものと化している。一線を画する人物に共通しているのは文章を書けること、人前で話ができること。発信者の意見は神経伝達物質のように社会を繋ぎ、バラバラの人々、組織、作品、プロジェクトの間を結び、それらが総体として機能するように立ち上げていく。

 

 

バラバラの破片はそれはそれで極めて美しく、眼を離すことができない。しかし破片を必ず紡いで総体を表わし「パズル解けました!」と、持って行ってしまう者が、必ず出現する。その時点で、破片は謎解きの1ピース扱いになり、終了&「私のもの」宣言だ。私は、終わらないゲームを遊んでいたいだけだが、他の人のゲームルールに回収される。その不毛な戦いがずっとある。楢橋朝子の写真集を見ていると、あえてパズルを解かず、ピースの組み合わせをわざと混乱させて、無限延長戦を楽しんでいるふしがある。好きだ。

 

 

夜が来るのが早くなってしまった。聴覚?の変容か、hospital record等の各種ドラムンベースを流すのでは最適ではなくなってきた。梅田界隈を歩き回るときに最も的を得た光沢感と彷徨いを得られるのがゲーム音楽。首相がマリオに扮するような時代には、全ての現象はゲームに再取り込みされて二次三次の消費から免れることはできない。

 

 

 

梅田を集中的に撮り歩いて1年と少しになるが、まだまだ慣れない。都市の細部なんて普段は見えていないから、注目すればいくらでも新しい発見はあるし、細部に集中して歩いているうちに都市の景観は次々に変更され、あっという間にその場に居ながら浦島太郎になってしまう。

 

 

 そこのバランスを取るのは自分には難しいので、執拗に都市のデティテールの拡大解釈と意図的な誤用に努めることにしている。名作「ロックマン」の敵キャラクターは全て都市、工場のくだらないパーツや工具から生み出されている。RPGにおいても概ねまず戦うのは自分の住んでいる家、集落、街の近辺に棲息している野良犬や蜂、カラス等の獰猛な動植物だ。ゲーム道に従えば、偉大で強大な存在とやり合う前には、うんざりするほど卑近でパーツ的なものとの戦闘を繰り返す必要である。(その冴えない乱戦こそ最も楽しい時期でもある)

 

 

 

 

天満の方へ向かって歩いてみようという話になり、未開拓のラーメン屋を試してみたかっただけだが、これがきっかけとなって梅田の外に少しずつ出ていってみませんかという気持ちになってきた。カプセウホテル「大東洋」以東に足を運んで撮影したことは今までなかった。

 

 

地下鉄谷町線中崎町駅のあたりで、JR環状線の高架下にさしかかる雑居ビルは、少し独特の個性がある。かなり凝ったSL模型が飾られていて、しかも黄金色です。大学時代、高校時代にもあったような気がする。

 

 

 ライブハウスかと思ったが、貸しスタジオである。バンドのフライヤーやチラシ、ステッカーには反応する。90年代後半~00年代にはライブハウス、clubによく足を運んだ。

 

 

 天満の方へ向かうと一気に都市の冷徹さが薄れ、下町のくすぶり感が高まる。

 

 

扇町公園の脇を歩いたりしていたら、天神橋筋商店街に突入した。店の密度が半端ではない。他の地域の商店街との最大の違いは、シャッターが閉まっていないこと。どんなくたびれた店も生きている。よって、全ては各店舗の統治下にある。まろび出たわけのわからん婦人服やくすんだディスプレイ等はいかに形が面白くても、商圏の内にあり、私が勝手に取り(撮り)込むことはできない。無政府状態でないとこっちのゲーム世界に転写できないのだ。

 

 

 

  

   

 

とにかく力を湛えた街である。

この夜は全く撮ることはできなかったが、次第に、誰の商売からも漏れ出た、フリーの連中を見つけることができるだろう。それらはこちらの世界へ勧誘する。秀逸な俳優(モンスター)として個性を発揮していただきたいと思っている。

 

 

平面(広告、看板、チラシ、ステッカー、のぼり、メニュー、値札等)の情報量がとにかく多いので、それらも適当に取り込んでみることにする。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

天満で飲みたい◎