写遊百珍

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【映画】「Don't Blink」ロバート・フランク @シネ・リーブル梅田

【映画】「Don't Blink」ロバート・フランク @シネ・リーブル梅田

 

 

大阪にもロバート・フランクドキュメンタリー映画が来たので、たのしみにして観にいってみた。なんかすごい寝ました。

ふう(´-`)

 

 

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公式HPより。これは写真やってる人種は期待します。街頭でスナップ撮影にいそしむ御大の姿を拝めるのかなとか。

 

 

スナップ撮影の御姿どころか、

映画自体がスナップ写真集みたいな映画でした。

これはもう前後左右、起承転結がない。

いやあるんですよ、あるんですけども、初見で映画の形で観ても、パーツパーツで散りばめられた60~70年代の名曲とか、アレン・ギンズバーグとか、ローリングストーンズとか、色々と目が移ってるうちにわけがわからなくなります。

 

 

(以下、画像はTRAILERより)

 

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たぶん何か形にしないといけなかっただろうので、チラシの裏とかHPには本作解説文として、離婚のこと、娘そして息子の死のこと、「THE AMERICANS」著作権を弁護士に持って行かれたことなどが、物語の主軸のように書かれています。ほとんど触れられません。わあい。

しかし歳とともに、身近な人を次々に失ってゆくその姿を見ると、寂しさ、孤独がのしかかります。

 

 

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映像が物語っているように、50~60年代の風が感じられたのは嬉しいです◎

勢いと、盛り上がり感がありますわね。世界がざわざわとしているような。パティ・スミスの唄声を合わせるのはそれだけで反則です。それロバート・フランクの映画なのかなあ。なんかもうよくわかりません。

 

 

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その要因となっているのは、本作の構成が、作家自身が作成し続けてきた映像作品(映画)を散りばめているためです。それで時系列は分散し、ロバート・フランクの人物像や作家性に取材で迫るのではなく、人生を通じたコラージュのように乱反射しています。複数回観れば色々なカットが繋がり合って、急速にイメージが膨らむかも? どうかなー。

 

 

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しかし収穫もありました。

私は彼のことは、「THE AMERICANS」しか知らなかった。

ところがどうでしょう。写真家というより、この人は映画監督、映像作家だということで納得しました。また、路上のスナップにひたすら取り組んできた印象があまりに強いですが、全国の美大生がやりそうな実験的手法も無数に試している模様。

 

 

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ブレイク当時も、名前は何となく周知されているけれど顔は誰にも知られていないというロバート・フランク

作家自身がスタッフのふりしてインタビュー。「ロバートで思いつく写真家は?」「ロバート・キャパ?」「(苦笑)」  んもう。

 

 

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ストレートなスナップより、直接絵具で文字を書き込んだり、なんか後年のアラーキーと似ている。ある程度の老境に至ると発想が似てくるのかもしれません。

 

 

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まばたきどころか、寝ててすいません。

 

 

ああ、既視感がある。ニルヴァーナカート・コバーン)関連のドキュメンタリー映画のときと似ている。作家本人やその近しい関係者の意向を可能な限り汲んで作った映像作品の、宿命・・・ どこをどう触れたらいいのか分からない、実家のアルバム化した、世界・・・

 

 

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今日もスカイビルは生き物のように素敵でした。

そういえば写真家のドキュメンタリー映画を観終わって写欲が特にわかないというのは非常に珍しい。森山大道の時は素直なスイッチが入ったなあ。中平卓馬のときは逆のスイッチが入って撮りたいのに撮れなくなったりしましたが。

 

 

完。