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写遊百珍

関西をメインに、美術館・アートイベント、登山、廃墟、珍スポットなど珍奇なものをご紹介。

【ART】あいちトリエンナーレ2016@岡崎 石原邸

H28.9月某日

あいちトリエンナーレ2016 @岡崎 旧石原邸

 

初めて「あいちトリエンナーレ」に行ってみた。

さんざんこれまでアートイベントに通っていた割に、愛知を今までスルーしていたのは単なる偶然だが、まあEnが無かったのだと思う。

 

いきなり岡崎エリアから紹介する。

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岡崎って何があるんだ?

岡崎城

矢作川

八丁味噌

 

 

Oh. そういうことらしい。

では会場「石原邸」(旧石原家住宅主屋)を見てみよう。

 

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寿命154歳というとんでもない物件。岡崎の市街地はややくたびれたレトロ感すら漂うローカル都市だが、ここまで古い物件は希少です。周辺の物件は普通の住宅だったりする。

 

作品を回る時間が絶対なくなると思って、屋敷の中はできるだけ撮らないようにした。時間だけではない。空間が良い。どうやっても絵になる。ひい。

 

玄関入って上り框。

 

○(アーティスト名・作品名不明)

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天然の香料を収めた瓶が並び、匂いを体感できる。

この時はまだ9月上旬で、暑すぎてパニックだったらしく、瓶がたくさん並んでいたのに謎に1本だけを撮っている。「ぜんたいがわからへんやないか」と編集長にどやされるパターン。ひい。

 

 

 <Guchi>

今になってあれだが、あいちトリエンナーレの公式ガイドブックは役に立たない。その場で出会った作品のタイトル、作者を辿ることが出来ないのだ。作者の来歴と展示作品の概要は書いてあるが、情報としては完全に役に立たない。記載の省略も多い。公式サイトは更に最悪で、必要な情報が必要な形で掲載されていない。「ある」というのと「使える」のは別だし、そもそも載っていない。無料配布の「キャラヴァンガイドブック」が最もまともだが、併せて参照しても情報が足りない。よって「不明」の多い記録となった。辛い。

 

ていうか、

 

\( ゚q ゚ )/作品名を後から調べることが出来ないのはどうかしてる。

 

困った。

 

 

○(アーティスト名・作品名不明)

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小さなチョウ。ライトの点滅で羽ばたいているように影が動き出す。

写真ではちょっと害虫みたいだが、展示はかわいい。

 

 

○田附 勝(たつき まさる)(作品名不明)

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「丸紅・秘書課長も逮捕」いいですなあ。「オンワード」もいい。田附氏は東北を舞台として活動し、山も海もやっており、写真はたいへん骨太で、血のしたたるような作品であり、実際したたっており、したたりを通じて私達・都会者は、その地域の内に流れる濃厚な生気を見せつけられる。

この人の写真は本当にすごい。取材力というか土着力というか。真似ができない。

なので、この古新聞と土器が、愛知芸術文化センター会場で展示されているあの写真の人のものとは、思いもつかなかった。丸紅いいですね、本当にいい。

 

 

 ○(アーティスト名・作品名不明)

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 ミニタリー兵の安玩具から出来ている。

何がLOVEかが前後で判らなかった。空間に合わせるの無理があるかもしれない。石原邸は何が相手でも勝って(受けることが出来て)しまって、何でも置けると思う。

 

 

 ○マチュー・ペルノ(たぶん)

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「石原邸の床の間に窓を写した作品を展示する」「経年変化した窓の向こうに広がる風景は、あたかも借景のように石原邸の空間に挿入される」

解説文と作品が合っていないので、違うかもしれない。だが検証する方法がないのでひとまず掲載。ひいい。

 

強い映像体験を引き起こす仕掛けの一つに「レイヤーをかます」という方法がありますよね。古典的だけど効く。借景が主役になり代わって浮かんできます。石原邸はよく練られた間取りである。

 

 

 ○田島秀彦

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「生活の中でほとんど意識されない産業用タイルの絵柄を使って、平面や立体作品の制作を行ってきた」とあるので、これが田島氏の作品で間違いないと思われる。

タイルと一言に言っても形や大きさが全く違う。

好きな絵柄を探すなどしてまったりする。タテジマキンチャクダイの絵のやつだけとても具体的なの。何でだろう。

 

 

○ 佐藤 翠(さとう みどり)

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 不意打ちで架空のクローゼットがあります。

 これも石原邸とどう関係を捉えていいか謎。石原邸の受け力を見てしまう。

 

 

○フェリペ・リボン『vivier』(養殖池)

 

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八丁味噌の宇宙。これが石原邸で一番。

私の写真では伝わらないのでぜひ生で観ましょう。いつも自分の無力さを逆手にとって生きている気がする。はい。大伸ばしされた味噌宇宙に囲まれた一室で、私達は、味噌ってあのオミソシルの味噌だよね、こういう世界だったかな、キャプション間違ってない??と様々な思いを巡らせます。間違ってなかったよ。なんだと。

宗教観の違いが出るのでしょうか、私達日本人の感性でここまで地球規模の眼差しを持つのは、あこがれるけど無理のような気がします。あこがれるけど。憧れるなあメテオ感。

あまりに圧倒的なので、人類はなぜ宇宙に惹かれるのかということに行きあたりますが、昼飯に味噌を食べたくなったかというと、凄すぎてなっていない。

 

 

なお、珍しくアーティストに少々冷たい書き方をしているのは、石原邸がすごいからで、これは個々人の努力で乗り越えられるかどうかは疑問です。登録有形文化財だからすごいのではなく、すごいから文化財になっている。障子が既にアートだったりして手に負えない感じがします。

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作品じゃないのに・・・。

 

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作品じゃないのに・・・。

 

 

(´・_・`) 作者殺しの家と名付けました。

 

 

○柴田 眞理子

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<解説引用>

「陶芸としての基本形を踏襲しつつ、無国籍で抽象的な造形を作り上げる。側面の窓のようなスリットは光や空気を通し、外界に向けて開かれた構造で、通常より低温で焼成された磁器であるため柔らかな印象を与える」

 

確かに穴だらけだ。触ったら崩れる蝶のよう。

器は本来、そのままでは安置できない何かを入れて安定させるためのものなのに、入れておけない。儚い。

 

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しかし器なので動かしても良いんだ。

実際いい。 

 

「中に何かを入れる」という前提がなくなり、「置く」「動かす」の目的の重さがぐっと増したことで、儀式めいてくる。何か神聖なことになってきているのではと気付きました。落とすと割れるので器を敬わないといけない。

 

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瓦が実にたくさんある。

 

 

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データセンターに見えてきた。一片一片が情報媒体。

 

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瓦を積んである。やはりデータの集合に見える。

集合は意味を持つようだ。

 

本旨と関係のないところで目が惹き付けられるといった寄り道効果がありますね。

ひどいブログだ。石原邸でした。