写遊百珍

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【登山】水平歩道(2) 欅平→阿曽原温泉小屋

2015.9.20 【登山】水平歩道(2) 欅平→阿曽原温泉小屋

 

 

水平歩道なのである。

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スパーン。

Kono-yoとAno-yoの境界を物理的に見ている気分。

 

 

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ここで今回のルート及び「水平歩道」「旧日電歩道」「下の廊下」といった言葉を整理しておこう。

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○ピンク=今回の踏破コース。欅平駅⇔阿曽原温泉小屋の約5時間ピストン。少し足を延ばして「仙人谷ダム」まで行った。

「水平歩道」の定義にあたるコース。開削は東洋アルミナム社が行った。

 

○イエロー=残雪のため断念したコース。仙人谷ダム黒部ダムを片道7~9時間で結ぶ。クレイジー。

日本電力社が道を開設したため「(旧)日電歩道」の定義にあたる。

「下の廊下」は定義が書いてないが日電歩道とニアイコールと考えてOK

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 11:25 「150mのトンネル」

地図に「足元流水 懐中電灯・防水対策必要」とある。ほんまかいなと思うがほんまです。

なぜなら谷の切り込み形状に沿ってトンネル掘っているからコの字型で、光が届かないのだった。

 

 

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大腸ファイバースコープの気分。暗黒ですyー。

足元には染み出した水が流れているが、これが集結してやや小川のようになる。ジャブジャブ ジャブジャブ。

 

 

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足元が悪くて天井が低いという罠臭い道。この対策のためだけにヘルメットを持ってきてよいと思う。(※帰路で激突して流血沙汰)

 

 

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ああでたー。

でたわー。

 

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 さくさく歩ける。

 

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足元は深く切れ込む谷。雪は凍っていてクッションにならしまへん。

 

 

11:45 絶景ポイント「大太鼓」手前の崖カーブに到達。

 

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水平歩道を象徴する、素晴らしいフォルム&遠近。

崖フリークも岩バカも手掘りトンネルフェティストも納得でしょう。

 

 

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\(^o^)/パカーン\(^o^)/

死生観がやや変わりますね。ええ。

広角24㎜の限界も強く感じましたが。

「しょうもない通り魔に殺されるぐらいなら俺ここで身投げして死にたい」3回ぐらい虚ろな目で繰り返しましたが願いが叶わなくてよかったと思う。

 

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過剰に尖った道を歩いていると「愛されることしか念頭にないものは、自ら愛するということを忘れてゆくがために、誰からも愛されなくなってしまうのだ」という言葉を急に思い出しました。だからきわきわをガンガン攻めろという話になるわけですが、今思うとテンションの高い自己弁護にしか思えない。

 

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12:30 メシ昼

基本的に道が狭いので、適地を見つけるのに苦労しました。

\(^o^)/ バーナー初使用。沸く沸くー。ヒャッハー

 

あまり欲がないもので、いつもあんぱんとか湯を入れてもどすレトルトばっかり食べています。調理なあ。フライパンとかなあ。どうなんかな。わからへんうす。

 

わからないなりに再開。人生はわからん。

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13:00 「砂防堤内トンネル」

 中をくぐるのである。廃墟ぽくてかっこいい。

 

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キモイー ( ゚q ゚ ) 足元が泥でビチャビチャ

きもわるy   ああやだ

 

 

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「 大太鼓」のような岩石系の美しい断崖はなりをひそめ、森林系の断崖に。

断崖であることにお変わりはございません。

 

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13:10 折尾の大滝(地図上「折尾谷」)

開けていて、この水は飲めるという、最高の休息ポイント。

昼飯はここがbest.

 

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看板が丁寧です。水場案内でここまで明確な看板は、今までの登山でも例がない。

かすれて見えないけど左上に「ウォー太郎」イラストあり。

 

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歩道の補修資材ストックを発見。

日本有数の豪雪地帯かつ雪崩頻発エリアである。毎年数千万円かけて歩道を整備しているという。ただただ感謝。

 

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プレイヤーが慣れにより作業ゲー化してくるのはお約束。

日電歩道に比べるとワイルドレスかも・・・来年再戦しましょうねと気の早い会話が弾む。

 

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安定はしているけれど若干の崩落個所もあるでござる。

コース全編にわたって岩側にワイヤー張り有。掴んでしのごう。

 

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13:45 断崖終了。( ゚ε゚ ) 意気消沈

地図が粗くて実際あとどれぐらい歩くかよく判らない。

 

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13:50 長ハシゴ登場。雨でなくてよかった。

 

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14:05 長ハシゴ2登場。

そう簡単には小屋に着かない気配が濃厚汁。

 

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14:08 阿曽原温泉小屋(チラ見え)

\(^o^)/ やっと見えた

  ( ゚q ゚ )  絶対遠い 道めっちゃ巻いとる

 

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アップダウンが嫌がらせのように続くのであった。

明日もこれ上り下りすんの。mうぇい

 

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14:22 ここまで来たらもう大丈夫であろう。

 

 

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阿曽原温泉小屋に到着。ブエー。

積雪と雪崩の激しいエリアに立っているため、冬季は解体され、シーズンになると再生するという、他にはない営業形態を誇る。それもこれも、元・山岳警備隊をしていた小屋主の力量によるところが大。詳しくは小屋でDVDを

 

と、ここで面白いページを発見したのでのせる。こんなブログより1万倍ためになるお話。

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<link> ようこそJAC岐阜支部のページへ

[演題]阿曽原から見た黒部峡谷

[講 師]佐々木 泉 氏(黒部、阿曽原小屋 経営者)

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まあ私のような大半の登山者はただの観光客。景色キレイとか何時間何分でコースクリアとかそんな偶然釣れた魚みたいな言葉しか持っていない。プロは違う。情報の奥行きと密度が違う。ことばに根っこがある。なので必読。

 

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なかなかの人で賑わう。 定員50名キャパゆえ事前の電話予約必須。

 

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確かに簡素だが、毎年解体してるとは思えない出来。

 

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後におふとん敷いてパンパンになります。縄張りせぬまま遊びに出て出入口傍のふとんになり、夜は便所往来でまるで眠れず。

 

14時半というとヤマ時間では結構遅い(基本的に15時までに小屋着がルール)。

おやっさんに「仙人谷ダムまで行くの今から or 明日早朝どうしようか迷ってます」と相談。

「明日はトロッコ列車混むから帰りが大変、11時までに欅平駅に着かないと待たされる、ダムまで1時間弱だから今日の方がいいんじゃない。18時(夕飯)までに帰ってきてね」と明快なお答え。

 

⇒ダムいくダム。吉村昭「高熱隧道」の舞台があるのだ。