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写遊百珍

関西をメインに、美術館・アートイベント、登山、廃墟、珍スポットなど珍奇なものをご紹介。

【登山】八ヶ岳(2)2015.8.22_赤岳山頂→赤岳天望荘~夜

 2015.8.22【登山】八ヶ岳(2)2015.8.22_赤岳山頂→赤岳天望荘~夜

 

赤岳山頂に向かうのであった。

 

赤岳天望荘に荷物をデポするはずが「重い方がトレーニングになるからデポしません」「じゃあ私もおろしません」「おろしていいのに」「おろさぬ」「はい」「おもめで」と3人で言い始めて装備続行となった。

 

 

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赤岳天望荘は気前がめちゃくちゃ良い。

宿泊客はマイカップを渡され、それを用いる限りにおいては湯、茶、コーヒーが無料で飲める。富裕な篤志家でもバックについているのだろうか? 水、燃料のやりくりに頭を最も悩ませる客商売こそ山小屋経営であるが、こんな気前のいい山小屋は前例がない。つまり感謝しています。

 

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頂上付近での死亡が際立っている。

「なぜ山頂を目指すのか」。この問いは有効だろうか。

 

 

長文を書いては消し書いては消しを繰り返した結果、分かったことは、考えるのは楽しいが言語化は全然たのしくないということだった。

 

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コーヒーを無料で提供する山小屋

これは凄い。過当競争によってランチバイキングが充実するビジネスホテルのようだ。事実、八ヶ岳は拠点ごとに山小屋が立っていて、登山の先輩は赤岳のことを「小屋ヶ岳」と呼んでいた。あってる。

 

 

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12:35 改めて山頂へ。

傾斜が強い。私たちは喜んだ。

わあい傾斜。目の前のピークは山頂ではありません。

 

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結構なお傾斜で。

鎖は全然いらないが、下りではすれ違い時の確保で必要になる。

赤岳天望荘は標高2722m、山頂は2899mで、標高差が170mもある。

これを40分かけて登る。下りは20分にも短縮されるので傾斜のきつさがよく分かる。

 

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中盤までの恐ろしく平坦な道による倦怠感をようやく振り払ってくれる、竹を割ったようにきもちのよい岩稜。ライチョウが居そうな光景だが八ヶ岳では現在確認されておらず絶滅扱いとなっている。

 

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 13:15 赤岳頂上山荘の隣。

頂上のすぐ傍に「赤岳頂上山荘」が立つ。今回どちらに泊まるかで相当悩んだ。

決め手は風呂の有無。天望山荘は入浴が可能なのだ。凄い。

どれぐらい凄いかというと震災直後の被災地で熱い風呂に浸かるような話。

 

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はい、はい、

いそがしい看板ですな、 

 

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13:25 赤岳山頂

これが「赤嶽神社」。 ?  なんか変。

社が二種類並んでいる。左が「赤嶽神社」だが、左の青い棒の「弥業」「報徳箱」の社が謎だ。しかもやたら迫り出してセンターを奪い気味。競争が激しい。

 

この奇妙な社にもう少し深入りしたい。

 

「赤嶽神社」は、「国常立尊」(クニノトコタチ)を祀り、江戸時代に山岳信仰の場として開かれたことに端を発する。クニノトコタチは未だパズドラで実装されていない和神なのでイメージしずらいが天地開闢の際に現れた最初の神であるといわれる。ものすごいのな。

 

詳しい歴史は下記リンク先を参照されたい。

<★link>

赤岳|八ヶ岳登山ルートガイド

 

 だが左の社の方は何を祀っているか由来や目的が分からない。

 看板があるね。読んでみよう。

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字が汚い。

つぶれて読めない。山頂で脳が痛い。

 

「大成宮奉建の極意」  

なるほど。開祖の想いがありったけ詰まってそうな板だ。

しかし少し読み進めるだけで異様な内容と知れる。

 

「神の仕者となるか、悪魔の手先となるかの岐路に 人類は今立っているのであります」

 

「人類は1日も早く此の謬りを悟って自他一体観に立脚して 共存共栄の国際的愛国心を喚起しなければ、人類はおろか地山の生物は絶滅されてしまうのであります」

 

まずい /(^o^)\ 危機感が重症だ。

  

この違和感漂う山頂の祠について、言及者が他にもおられます。

<★link>

赤岳山頂の怪しい祠にご注意! - pasocomさんの日記 - ヤマレコ

 

pasocom氏の八ヶ岳にかかる信仰の調査は非常に興味深いので、八ヶ岳常連者は他の記事もぜひ一読されたい。

 

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「神の仕者となるか、悪魔の手先となるかの岐路!」この言い回しが気に入り過ぎて脳から離れない。唱えてみる。「あああ悪魔の」 あ、ガスが急に晴れた。霊験がすごい。

 

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晴れました。

あの奥へ連なるのは阿弥陀岳か。 

 

汗で濡れていたシャツが、太陽光で乾き、心にゆとりの好循環

 →あっ花をとりたいな\(^O^)/ 

 

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 \(^O^)/psychedelic できれいですね

イワウメの葉の部分? 

 

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蝶の翅のような美しいラインが入っている。

トウヤクリンドウ 。

 

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イワウメ? 光沢の強い葉がモザイク片のように輝く。一番好き。

 

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 なにこれ。

 

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緑色の花。やや毒気あり見とれる。毒がやっぱり一番いいよ。

心が潤ったところで山荘に帰る。下り道の傾斜は気に入りました。

 

14時に着いたので、女性男性それぞれの入浴時間まで準備し待機する。

 女子14時半、18時半 /男子15時半、19時半

それぞれ50分ずつ。

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なんと早めの予約で個室を押さえてあったのだ。だんどりGJ。ありがとう。大部屋はかなり混雑していた様子。

 

周囲の混雑をよそに私はザック内でだだもれになったバランタインを拭いた。知らない間に蓋が開いていたらしい。濡れた小物を取り出すたびに、大人の華やいだ香りが部屋に満ちる。

「なんかにおいしますね」「びんのふたが開いてた」「てっきり隠れて飲んでたのかと」「さすがにそれは中毒です」「ティッシュたりますか」「はい」 清掃にやや時間を要した。

 

それとこれは別で、談話室で酒を飲む。

 

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「南方」。

文字通り粘菌学者・南方熊楠をモチーフ?にした和歌山の地酒。 

前夜の阪急百貨店で名前を見て即買いした逸品で、あの南方熊楠とは思えないクリアでよい味。しかし芯は強い。そこは熊楠か。

そして女子はJOJOの顔パックを持ってきた。ここは山だが。

ここは山だが/(^o^)\ 山なんだが

 

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食堂の酒も豊富。 

 

皆が最大注目する風呂だが、大きな五右衛門風呂が1基と、シャワーが一本。

悠長に体を洗って頭を流す暇はない。なぜなら多数の客が一斉に詰めかけるためだ。それなら15:30の男子時間に切り替わる瞬間を狙う必要がなかったのではないか。そのとおりです。考えることは皆同じで、超至近距離で男が7,8人と輪になって湯に浸かることになった。これは生脚が触れ合ってしまうような危険な距離だった。ひい。

 

雨水を使っているはずだが、湯船に湯が供給されており、比較的鮮度が高かった。たいへん快適なリフレッシュが出来て心底嬉しかった。

 

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 晩御飯は時間制のバイキングで、初手から杏仁豆腐を盛り付けさせられるという変化球のきいたものだった。キノコがおいしかった。

食事時間の順序はチェックイン順だと思う。山小屋では先に来た人をすべてにおいて優先する。

 

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天望山荘の魅力は地下シェルター的な通路である。 

 

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個室廊下。みんなトイレの扉はこまめにしめよう。 

 

薄い酸素の中で浮かれていたせいかJOJOのパックを付けざるを得ない状態になる。

初めてのパックはテロッテロにぬるぬるしていた。

やってみて判ったが私はやはり男性の骨格であってパックの大きさが合わない。

 

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石仮面。

 

( ゚ p゚ )  

 

JOJOバーってこういう感じだよねということを共有してこの夜は平和に終わった。

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 こう。

 

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 こうなんだよ。

 

何とものすごい数の電源プラグが用意されており、全員で充電などに使っても余った。電波もある。下界となんら変わらないことに驚いた。そんな山小屋があったのか。

 

 翌朝は4時に起床。過酷な下山となるか否か。潤沢にスマホをいじりたおした後、快適に眠りにつく。

 つづく。