写遊百珍

関西をメインに、美術館・アートイベント、登山、廃墟、珍スポットなど珍奇なものをご紹介。

【登山】芦屋地獄谷(前編)

H27.6.7 芦屋地獄谷

今回はいつもの相棒(EOS 5D Mark Ⅲ)が修理中のため、新規参入「オリンパス TG-4」を使用。画質の違いも見ていただければ。

 

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破線部の途中までを歩きました。

※2014年の地図なのでこれをあてにしないように

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コースタイム

7:10 阪急芦屋川

7:30 滝の茶屋

7:35 地獄谷とロックガーデン中央尾根の分岐

8:05 地獄谷・小便滝(→そして道を間違う)

8:30 ロックガーデン中央尾根側の鉄塔(間違い)

8:50 コース修正、地獄谷へ再アプローチ

9:00 A懸垂岩、B懸垂岩

9:35~10:00 万物相(まったりタイム)

10:00~11:30 地獄谷下り(山とじっくり対話タイム)

11:30~11:50 (滝にはまって乾燥タイム)

12:30 JR芦屋駅

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【総括】初級クライミング実践の出来るコンパクトなコース。盛大に道を間違ったり立ち止まって考え込んだりしたのに昼には帰れるなど、優れたタイムコストパフォーマンスを誇る。大いに活用可。

しかし初見殺しの罠だらけの難敵。無人だと正解ルートの判別困難。またシルバー軍団ツアー客が続々と来るのでレベルは平易だと錯覚するが、実体は滝・沢なので油断すると転倒、滑落する。

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私は六甲山に来たことがなかった。高所得者層の家を見ると羨望でめまいがします。

 眼前の山は「城山」か。

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JRや阪急の車窓から見る六甲山系は確かに長大で美しかった。しかしアルプス大峰山系と相当偏った山に目がハートで顧みる余地が乏しかったうえに、「六甲=うじゃうじゃライトな山ガール、山シルバーが押し掛ける聖地」という偏見(※だいたいあってた)も強く、「じじいか女子になったら行こかな」位にしか思っていなかった。しかし手軽にサッと行ける山も他にはなく。

 

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山の緑と白い階段状のマンションを見ると芦屋~神戸市だなあと実感。よく分からないが芦屋や神戸に住みたくなってきた。えっ。

 

 

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六甲山系コースの多くは駅から住宅街を抜けて登山道に辿り着かねばならず、細分化された住宅道を一見さんが一発正答するのは至難。山中よりむしろルートファインディングが難しい。今回は掲示物が多かった&先行の登山者が複数いたので安心。だめだ住みたくなってきた。ぇっ。

 

「アシヤキンダーハウス」のフォントが可愛いのかまがまがしいのか微妙で気になる。

 

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10~15分も歩けば車道が森化する。マイナスイオンを浴びたい人にお勧め。だめだ住みたくなる。えっ。

 

やはり日々のEOS 5D Mark Ⅲから急にコンデジに替えると描写性能とか段違いすぎて何ともあれだが、トレーニングに意識が集中できるのは間違いない。

 

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ものの20分くらいでロックガーデンへの入口。ここまでは車でも来れる。なんとお手軽な。加藤文太郎に叱られそう。トイレもあるよ。

 

 

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入口手前が「滝の茶屋」。おでんが名物で、下山後にパーティで酒を酌み交わすのによいお店らしい。一度やりたい。

 

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しかし従業員(従業獣)は只ならぬ妖気を帯びていて好感が持てる。

 

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かと思えば八方美人な獣もいたりして社会の縮図が展開されている。

 

 

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「おいおい登山者狙いの置き引き犯かよ」と思ったら獣の仕業です。栄養価の高い野菜や生ごみを食べて思考が人間に近づいているのではないか。或いはイノシシの皮を被って中に人が入ってる。

  

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 現代の山賊。

 

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範馬勇次郎がこういう立ち方で猛獣を屠りますよね。

 

茶屋を過ぎてすぐに「高座ノ滝」があり、色々とコンパクトにまとまっている。そして茶屋から5分でさっそく分岐。

 

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ここからが芦屋地獄谷の初見殺しで、基本的にどうしたら良いかよく分からない。前掲の地図も見てもらえばよいが、何となく破線が引かれているものの明確な目印や地形は省略。

ここではいきなり下の川跡へ下ります。

 

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様々なブログで既におなじみのロープ。増水時に流された岩などで切れるとサイレンが鳴る仕組み。これを越えて先へ行く。このロープさえ見えればルート確定できたかと思ったが甘かった。

 

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もう一本ロープ。このあたりでもう迷いそうになる。勘繰って左へ巻いたらだめです。「ゲートロック」へ行ってしまう。地獄谷は真っ直ぐ。

 

 

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地図には沢の図がなく単に谷底を歩くことになっているが、今日はしっかり水が流れていて逆に地図の何を信用して良いか分からなくなる。分かり難いが写真中央少し右の二本の木に目印テープ。

で、この先ろくにテープがなく、普段ルートをテープで探し当てている私には大変不安な山行に。

そしてこのへんでコンデジ落として使用1日目で傷物にします。アエー\(^o^)/ 

 

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コンデジ撮影をメインにするのは6~7年ぶり? 山行は常にEOS 5Dだったので撮り方が逆に分かりませんw 偶然にも先行者がいたのでおとなしく後を追うことに…しかし岩場が異様に苦手で時間を食っている間に無人に。

 

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水、衝撃に対するタフネスが売りのTG-4だが暗所には弱く、すぐに「1/30秒・F2.0」などに陥る。それでも手ブレ補正が強力なのか、そもそもの描写が粗いからなのか、PCで見るとそこまで気にならない。岩の赤いのは私の血ではありません。

 

途中でツルッと来てアッと思ったらゴチッて足打った。くそ。

 

私の悪い癖で、登ってる最中に最悪のことを延々リアルに思い浮かべて、呪いにかかったように動けなくなるという現象があります。キルアの脳針現象を想像していただけると分かりやすい。誰も私に針なんて埋めてくれませんが。呪いが入ると勢いが殺されてウェイトバランスもおかしくなるなど悪いことづくめです。わあい。

 

道中余裕がなくて写真撮ってないだけで、滝の連戦になります。こんな簡単にはさすがに行けません。ホールドの弱い靴、雨後の濡れ岩場だと最悪です。でも気合いさえあれば全部直登できます。精神論で行きましょう。

 

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8:05 開始から僅か30分で「小便滝」到着。

細く流れ出ているのが滝。やりました。数々の山行ブログによれば、滝・沢の遡上はここまでで、次は稜線に出て奇怪な砂岩ゾーンのはず。

 

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枯れていることも多い「小便滝」だが本日は絶好調、じゃんじゃん放尿が進んでおります。こうして見ると実に小便ぽい。名付け親ひどす。

 

さきの写真:小便滝看板の先へ通り抜けていくと尾根へ出られるが、試しにこれまで辿ってきた本流の先も見てみる。

 

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でっかい緑のクレイジーな巨人、いや堰堤(えんてい)で行く先を阻まれます。RPGのチートなボスぽくて好感。高さ15mぐらい? 絶対に倒せません。戻りましょう。

 

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小便滝を越えて

 

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おお詳細な地図。有難い。で、

具体的にどうしたら良いかよく分かりませんw

とにかく今の道をまっすぐ行けばいいのね?そしたら稜線でA懸垂岩ね?

 

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道迷いの記録。道っぽいでしょ?

どっかのブログで「小便滝からは谷を回り込んで稜線へ」「谷筋を外れた後はしばらくガレる」と書いていたので右手の斜面の道っぽいところを選んで飛びつく。そっち行ったらA懸垂岩とは逆にロックガーデン中央尾根に行ってしまうがなと何故か気付かなかった。

道迷いの心理は奥深く、その瞬間瞬間では判断材料を元に理性的判断を下しているからたちが悪い。

 

正解は沢筋をそのまま遡上し続ける、或いは地図看板から左手への分岐ルートをとること。しかし肝心の赤や黄色のテープが皆無で完全に判断不可。初見殺しが冴えています。団体でツアー攻めして喜んでる人たちは一度自力でのた打ち回った方がよろしい。難易度が3倍か4倍ぐらいに上がります。

 

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それでも細道は辛うじてついていて、もっともらしい稜線に辿り着く。3mほどの壁。自分に自信が持てない呪いタイムではこんなのも越えられないため細かく巻きます。木々の枝がすごくて生傷がアウアー。

 

 

ここから小路も息絶え絶えで木々の枝がひどくて生傷がアエーします。稜線だというのが唯一の救い。それに人の歓声が近くに聞こえる。やったね。

 

途中に3人用ぐらいのテントを張っている強者を発見。絶妙なところに・・・確かにロックガーデンの喧騒を避けるには良い。

 

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8:30 ロックガーデン尾根・鉄塔。急登を越えた一休みポイントと思われる。

ライトな登山者が7~8名いて和やか。私は一人でゼエゼエ。なんていうか先制攻撃でバギだけ唱えてくる陰湿な敵に取り囲まれていたような心境。

ここで初めて「地獄谷からロックガーデン尾根を結ぶエスケープルートがちゃんと存在し、それは自分が来た藪道ではない」ことを知る。おい(怒)。ここまで昭文社山と高原地図」が役に立たない局面も珍しい。ここまでの行程は、地図が無意味すぎたため、電波が繋がる内に開いておいた山行ブログを都度確認しながら来たのであった。それも書き手の表現と読み手の読み方によってこんな結果になるわけです。にほんごむずかしい。

 

 

少し歩を進めると、

 

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すぐ現実離れした岩場が広がっていて素敵。お子さん連れも多い。

 

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うっわなにこれ絶景やっべ うっわ   

うわー  なに   芦屋住みたい  うっわー

 

 

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山の方も うっわ  やっべ  

うっわー 砂岩の岩稜 ハードコア  人おるし まじか。

 

まじかっていうか、

あれが本来目指すべき「A懸垂岩」ちゃいますか

そうです  アルェエエ

 

 

\(^o^)/ゲー

 

砂岩、見た目は綺麗だけど、いざ関わると足元がズルズルでホールドが不安になるし、実際滑るし、無理すると事故る。だから砂岩大嫌い。美人だけど性格ルーズで絶対付き合いたくないタイプ。

 

付き合いたくないけど美人には弱いし性格悪いのも分かった上で付き合うねんから後悔とかないねんな。

私は鳥になりたい。 

 

→後編へ(向こう岸へ戻ります)