写遊百珍

関西をメインに、美術館・アートイベント、登山、廃墟、珍スポットなど珍奇なものをご紹介。

淡路島レビュー(後編)風車、夕暮れ

2010.05.04
淡路島の続編です。
播磨灘で太陽&風力発電施設を相手に戦います。


巨大観音を制覇(してないけど)後、あとは車で疾走し、播磨灘へ行くのみ。
時間がやばいです。日が暮れちまう。





一度は国道78号線を南下、観光ホテルが密集する洲本温泉へ行きかけますが、それはあまりに大周りになるため中断。あかんあかん。夕日が終わってしまう。というわけで速攻引き返します。


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そうやって間違った南下をしてるときに、なんやら船がいた。
泥を積んでるのか、パイプかコンベアかが伸びておって、それが道路を跨いでずっと伸びていた。
船種は分らぬが、とにかくプロ仕様の特化型のマシンは好きすぎて、目が釘付けになる。

(・ _・)


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川北海道、サントピアマリーナあたりからホテルニューアワジ、淡路島観光ホテルなどが並ぶ沿岸沿いは切り立った山と海との間を細い車道が曲がりくねっていて、巨大な鳥がばさばさと飛んでいた。なんだか不吉だなあオイ。


もういっぺん洲本市内に入り直して、淡路島の内陸を横断する作戦。


同じ教会でもこちらは「末日聖徒イエス・キリスト教会」。何のことかと調べてみたらモルモン教だった。
えらく質素なビルで最初気付かなかった。


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内陸部。
こういっちゃなんだが、淡路島といえばこのような農村ほのぼの風景を期待していた。
玉葱の印象が強かった割に、高速を降りてからずっと畑が見えてこなかったので。・・・そりゃそうだ、海が見えるほどのもろ沿岸を走っていたのだ。



日が沈んでゆく。
追え! まだ終わらせはせぬぞ!


焦ってきました。ほんまに沈むぞこれ。


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疾走中も迫りくる太陽。


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大学1回の時にこういう作品を展示に出したなあ。
あっちの方がもっとクールだったが。


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どっかのサイヤ人元気玉を練っているのかと。
カメラを向ける角度で空がオレンジに染まったり、青が蘇ったりする。


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島を横断しきったようです。西淡の方まで来た。
見えてきた・・・風車の群れがおるではないか。



( ー_ー)”いかん・・・興奮する。
抑えきれん。



地図上には全然風車群が表示されていないので分らなかったが、とりあえず播磨灘に向かって走れば何かしら山の上に見えてくるということだ。風車もタワーの高さが97.5m、翼の直径が75mと、洒落にならんぐらい巨大なので大体どこからでも見える。
25mプールが子供のような規模だ。




神戸淡路鳴門自動車道を神戸向きに走っていると、大鳴門橋から風車群が見える。
正式な場所で言うと、下記リンクの地図上となる。


http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=34.2907352777778&lon=134.667086111111&z=14&mode=map&datum=wgs
いかにも特別な施設といった風の、妙な道が霊園の経路のように入り組んでいる。
今回はここまで中へは入れなかった。入り方が分らなかったのである。
うう・・。



疾走しすぎて風車のベストポイントが確定できない。とにかく一度停まってもらう。
コーヒーで一呼吸整え中。難しい。いや、これは難しい。
おばけ煙突」ではないが、見る角度などによって見える風車の本数が大きく変わるのだ。
障害物がなく、見晴らしがよく、風景としても申し分なく、できるだけ沢山の風車がしっかり見えるとなると、細かい調整が必要なようだ。


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近づくと見える本数が一気に減った。かなり広めの間隔で建っているようだ。


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三重県津市にある「青山ウィンドファーム」でも24基の風車が山の上に並んでいた。そこでは車道が風車のすぐ近くを縫うようにして走っていたので、車を脇に停めれば、風車のすぐ足元まで観に行くことができた。
こんかいは全くアプローチのルートが見当たらない。
遠い。。。



海。
とうとう夕焼けの時間になった。美しい。




県道25号。
海のすぐ横を走り、細い。
どことなく寂しい。線を見ていて飽きない。



ライン。
光の支配を受ければもはや何でも美しい、反則のような時間帯。


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謎のパイプ的なもの。


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地を這う目線で。
海辺の植物は形が奇妙だ。




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輝きが一層強まった。
しばしじっと見つめる。


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太陽のエネルギー取り込み中。
波紋がどうのこうのと言いたいところだが静かにしておきます。



ゴミと少女。
物憂げに漂着物と。


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小唄氏。


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小唄氏。
太陽に挑んでいます。


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NOZOMI嬢。



沈むにつれて陽の力が増してゆく。




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まるで南国のようだった。



謎の小道を上り、二人がかりで撮影。
何をそんなに真剣に撮っているかと言うと・・・

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電線。これを調理していたのである。
何の変哲もない電線。が、良し。
実に良し。



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さすが海が近いと、夕日の底力も計り知れない。
たかが淡路島でここまでやってくれるなら。分別を失ってがうがういいます。


ていうかこれどこで撮った写真か分らんよな。
そして「これ淡路島です」て言うても「へえ・・・そうなんだ」で終わりになるよな。
という観点からすると綺麗だけど存在意義の微妙な写真です。
いいもん(´-`) しらんがな。


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瀬戸内海の凪は綺麗だ。ブレがない。乱れがない。
きわめて静かに風が吹き抜ける。時間が止まったようで美しかった。


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( ー_ー) 黙祷。


高校時代に無性に海に行きたくてしょうがなかった。荒れに荒れた浪人時代もそうだった。何か気が昂ると、海を欲してしまう。特別な意味があるらしい。今は乱れるようなことはないが、理性の網の合間をすり抜けて海が浸み入ってくる。内観。


濁った眼と心を洗う作業に入ります。三人とも無言。
酒飲みたいなあ。
あかんあかん濁っとる。



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18:32
あたりが暗くなり始めた。熱も徐々に引いていく。


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思い思いの姿で夕暮れに触れる。
言葉が要らん。
ずっとこうしていたい。善悪も過去も未来も、理性も感性も、装飾も本性も、どうでも良くなる。
宣教師ぐらいは連れてきてもいいかもしれん。




色々調べたところ、南あわじ市阿那賀地区の風力発電設備についてはその建設計画〜着手、完成まで、地域住民と、国・県・市・クリーンエナジーファクトリー(CEF)との間にちゃんとした合意がないまま進められてきた経緯があり、環境破壊や低周波被害による心身への悪影響について色々と考えないといけない問題があるようです。
短時間の滞在で、外観だけ見て喜んでいたら、まず分らないことなので、参考になりました。


<関連リンク>
http://hatosyogyo.web.infoseek.co.jp/public_html/cgi-bin/gotui/index.html



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空が燃えてきた。
豪勢な色で、空が沈みそう。


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具体的なものが消失。「色」だけがあった。

( ー_ー)長くはない。そう長くは続かない。
事実、ここから10分以内に太陽の赤は消えてしまった。


AFがピントをロストするので面白かった。


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こんな世界が現れることを、誰かに伝えたいなと思った。


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夕赤が絞られて消え入る間際。
この数分間はすうっと色が消えて、あたり一面が青で染まりました。


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重い青。




日頃阿呆なことしか言わないおれも口を噤んだ。
言葉は無粋。
ゆっくりと指の先まで弛緩させて、夢でも見れば良い。


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曖昧な青とも赤ともつかない、白っぽい空気。
確実に暗くなっている。
18:40
ぼそりぼそりと何か喋った。


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お前さんはどこ行くんだい。
なあ今夜何食べるんだい。かえるかい。ねずみかい。



ブクブクブク。
物憂げだったからつい波を。
クラムボン地域個体群。


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18:49
太陽の気配は潰えた。
後には沈黙が増してゆく。
もうすぐ全て闇が下りてきて黙々とするだろう。


綺麗だった。


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18:49
1/100秒・感度320、70.0mm f/3.5(-0.3補正)
レンズ;f3.5/赤リング24-70mm



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19:03
1/13秒・感度320、27.0mm f/3.2(-0.3補正)


もう限界か。
目にはまだ明るく見える。十分に空は空の色を保っているかに見える。
だがそれは人間の目の機能にすぎず、カメラにとってはもう「闇」なのだった。
神経が覚めるような、素晴らしい色だったのだが。


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今までこういう青は見たことがなかったかもしれない。
暗くて、憂いがあって、しかし不純物をまじえず、ただただ青い。


19:06、海と空の撮影を終了。



あとは帰路に着き、小唄氏の運転のもと、もと来た道を逆行する。
淡路島から出ないといけない。



NOZOMI嬢とは表現について色々と話をした。
線はどうやって生まれるのか。生まれてきた線をどうやって紡いでつなげるのか。
「特に全体のレイアウトはとらない。思うまま感じるままで」。
誰かの影響を受け、その人の世界観や手法に深く没入して沈み込むこと。
自分にはないことだったので面白かった。


私には誰かの後を追ったり、影響を受けたり、傍に付いたという経験がない。
同業の者からの批評と称賛で支えられてきた。自分を確定しスタイルらしきものを得たのはそこだ。
各々が一家言を持ち、部員同士は必ずしもただ仲が良いとは言い難いような緊張感や距離感もあった。
それが気に入っていた。ナイーブな感覚や関係ではなく、しっかり通用する撮影・暗室の知識と技術を知らないうちに覚えた。
各々が大人げないぐらいの個性と知性を豊かに持っている、まったく愛すべき困った連中の巣窟だった。


などと真っ暗で数m先も見えないぐねぐね道で思い起こしながら喋っていると、とても贅沢な時間を過ごしてきたのだなあと、胸が少しずきりとした。過去を超えられるか?と聞かれたら、超えていますと嘘でも言い切るしかないが、しかし、素晴らしかった。




たっぷり一時間強を走り、ようやく淡路SAへ戻る。
ここから大阪へまた帰らないといけないが、まあ余裕だろう、橋さえ渡ればJR舞子がある。

・・・と簡単に考えていたのが運のつきで、実は明石海峡大橋からが苦戦したのだった。



淡路島の玉葱を使ったラーメンを食う。
・・・普通だ。
なんだこれは。やはりラーメンは一癖、二癖もあるこだわりのラーメン屋で食うのに限られるのだな。
表に出て展望スペースに行くと、ライトアップされた明石海峡大橋が一望できた。


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( o_o )おい手前の植木なんとかしろ。
明らかにいらんやろ。


まだEOS 5D Mark IIに慣れていなかったので、夜間撮影はきついです。
弱音ですんません。



明石海峡大橋です。



アタマに来たからグルッとしてやったぜ!
闇に溶けるがよい。


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21:57
淡路SAを出発、これより明石海峡大橋に乗って本州へ帰ります。
旅の終わり。いい旅でした・・・





・・・では終わらなかった。
たかだか全長3,911mの橋ごときが、GWの客が本州帰りに殺到。
1時間以上もかかってしまったのである。
動いては止まり、動いて流れたと思えば止まり。
極悪なのが、橋を渡り終えたところで、本州・舞子側に入ってからがまた長い!
神戸淡路鳴門自動車道」は橋が終わるとJR舞子駅を無視してそのまま近接する市街地の地下に潜る。
北舞子エリアを貫通してしばらくはトンネルが続くのだ。
長さとしては数キロ程度のはずだが、
これがずっと渋滞( ・_ ;) 時速20〜30kmせいぜいでちびちび止まりながら走れば、膨大な時間がかかりました。
なにこれ逃げ場ないやん。強制終了。電車がなくなりました。



小唄氏に近日訪れた廃墟や珍村スポットの写真を見せてもらいながら、NOZOMI嬢を実家に送りついで、JR芦屋まで走ってもらいました。素晴らしい旅でした。


( ゚〜゚ )ノ