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写遊百珍

関西をメインに、美術館・アートイベント、登山、廃墟、珍スポットなど珍奇なものをご紹介。

【ART】水都2009 ラッキードラゴンSPクルーズ(後編)

水都2009 「ラッキードラゴンSPクルーズ」後編

船は道頓堀の橋をくぐりぬけ、心斎橋を通過します。
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★Link

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イヤリングが取れたので、ローズチュウ(榎忠)が近くのお客さんに付けてもらっています。

おすまししてたら可愛らしい。髭と乳が目に飛び込んできますが。
子供は泣くと思う。




道頓堀橋から先(西)は極端に橋が低く、船の天井を最も低くして進みます。立つと頭を打ちます。


「ラッキードラゴンを作った当初は、実は高さが50cm、55cmだったかな、ちょっと高すぎましてね、そのままじゃ橋をくぐれないというピンチに襲われました。1日のうち1回だけ、水面が最も低くなる時間があるんですが、その時ならギリギリ通れるということが判ったんです。なのでその僅かな時間を縫って走らせてました」「後から急いで大改造を施しましたね・・・」



ローズ乳



川幅が広くなってきました。ドラゴンが自由に動き出します。
いよいよ木津川に入って、最後の撮影時間に入ります。




京セラドーム大阪。メタリック同士が重なる。
「ドラゴンの巣のようですね!」「かっこいいー!」


「トラやんの誕生秘話について、・・・・みんな知ってるもんなあ。どうしよっかなああ。知ってますよねー。  はいみんな知ってるねー。もうええでしょ?」
なんでそんなひっこめはるんですか( ・_ ;)


妙にしぶりつつも「トラやん」の誕生経緯がヤノベ氏から語られました。



「ある日、実家に帰ってきたらですね、居間に子供がうつぶせになって倒れていたんです。うわ!猟奇的殺人事件か!と思って、よく見たら、人形だったんですね。腹話術の」


「これは何なんやと言っていたら、僕の親父がですね、定年退職して時間ができたからといって、けど趣味がなかったんで、腹話術をやろうと。で、人形を買ったらしいんですね」


「ほな、ちょっとやってみいやと言って、やらせてみたんですね。そしたら、全然なんですよ。もう声が、普通、腹話術って高い声でやるじゃないですか。愛嬌のある声ですよね。親父のはそのまんまのダミ声だったんですよ。こらあかんと思いまして。何回やってもダミ声なんですよ。子供が喜ぶわけがない。」




「親父、残念やけど、人には向き不向きがあるから、やめえと。おかんと一緒にずっと説得しましたよ。で、人形も返してこいと。なんでも8万したらしいんですね。小さい子供ぐらいの大きさです。アカン、返してこいと。それでいったんは、わかった、って一応おさまったんですね」


「次に子供連れて実家に戻ったら、居間に大きな箱が置いてあるんです。何かなと思ったら、親父が現れまして」


「さんざん2分間ぐらいもったいぶった挙句、箱を開けたら、前に返して来いと言った人形が出てきたんですね。しかも、チョビひげがついてて、頭はバーコードで、阪神タイガースの半被を着ておったんですね。『わいが、なにわのトラやんや』とか、またダミ声で言うんですよ。子供が泣いて怖がってねえ。ほんまに」


録音していたわけではないので口調とかだいぶ違うと思いますが、そのような経緯でした。そして2003年の『メガロマニア展』開催日に前座としてヤノベ父が腹話術をやることに。


「あんなちゃんとした場(※旧・国立国際美術館)で腹話術をするのに、トラのハッピではいけないんじゃないか」と勝手に心配していた父親は、「適当な前座やからそんなん気にせんでええって」と息子に言われるも聞かず、公式な展示作品として用意していた『アトムスーツ』をこっそり会場から持ち去って、腹話術人形に装着した・・・



これが「トラやん」という、ヤノベ氏の黄色いアトムスーツに身を包んだチョビひげ・バーコードヘア・おっさんダミ声を持つ可愛い子供サイズ人形キャラの誕生秘話だそうです。


おとうさん・・・(×_×)


木津川を南下して住之江方面に参ります。
川の両岸に展開する工場だのクレーンだの倉庫だの、普段は入れないスポットが良く見える。



台風18号の通過後ゆえに川が泥色です。ほんと天候がもって良かった。



全長17m。
静かに走ってます。

こういうメタルモンスターどもがうろつく都市になってもいいと思うんです大阪は。
跳梁跋扈主義、百機夜行都市となればよいとつねづね。


イカツイ



両側のヒレも可変式で、広い所に出るとこうして全開になります。
オペレーターは竜の頭部、顎、首、両側のヒレ、そして噴射(水、炎)を操作して観客に見せます。


中でも頭部の操作が肝で、微妙な振り、傾きの調整によって、感情を伴っているかのような仕草が。
頭部を引っ込めてはいますが、実は左右に少しゆらゆらとさせて、縮こまりながら様子を窺っているような可愛らしい動きをしていました。



いつかこの子も解体されるのか。このままここで暮らさせてやって
ほしいね。


物憂げに陽の光を見上げるドラゴン。




生まれた場所に近付いてきました。名村造船所跡地にて生を受けたそうです。
破壊と廃墟の申し子だ。
「ドラゴンも喜んでます」。


「こころなしか、いきいきしてるように見えますね」 そうどすなあ。

正面を向くとすごい平べったいですね。
首・頭と胴体の比率がえらいことになっています。



出た!!

これを見たかった・・・。



一旦、呼吸を整えて。



再度火炎放射。




名村造船所跡地に到着。クルーズの終了です。


他にも大量に撮ったんですが、前編で申しました通り、通路側の微妙な席に座ってしまったので全然うまいこと撮れませんでした。いくら80mm換算でも人と人の間から撮るのは厳しい。

降りてからトイレ休憩、30分後に再度、火炎放射です。


なかなか鄙びたところで、雰囲気が出ており、良いところでした。
子供むけのバザーみたいなのを隣の敷地でやっており、何かと思ったら、北加賀屋パルティッタでした。


2001年ぐらいにサイケトランスのイベントに来ましたよ。くそ懐かしいです。
その後も2002年ぐらいにトランスのイベントに来て、まあ、べろんべろんになりましたね。あの時は連れの友人がえらいことになってました。



ドラゴンに乗って、ヤノベケンジ×ローズチュウ、再度登場。
次の折り返し便でツアー参加する人たちと入れ替わりになります。


青いのは救命胴衣です。
何をする気でしょうか。


「こんなことやったことないんですが、今から、ドラゴンが火を噴きます」えええ。「ぼくらを乗せたままでドラゴンが火を噴きますので」「たぶん大丈夫と思います、あ、大丈夫だそうです」


「ローズさんが、このローズさんが、『あたしの胸に火をつけて』と言うので、そしたら皆さん、『う っ ふ  ん』 と言ってくださいね」


「声ちいさかったら、ドラゴンは動きませんから!」


※ドラゴンには音声センサーはないです


首の動き  きめぇwww
うねるwww


3度目の「あたしの胸に 火をつけて」 「う っ ふ  ん」
ようやくドラゴンが目覚めて火を噴きました。


お二人を乗せたまま、見事な火炎放射。
この試みは本当に初めてだったようです。


「空気、あったかいわあー」と感想を漏らして、ドラゴンのイベントは終了しました。
次は電撃ブレスでも・・・。



わーわー。

選挙に立候補してるキワモノの人みたいですね。
立派なアーティストの方なんです。偉大な方なんです。



モンスター量産希望。



お勤めご苦労様でした。

これより倉庫で『ウルトラ −黒い太陽』を観た後、ドラゴンは折り返し便として再び中之島へ帰ってゆきます。


私達は倉庫の方へ―


開放された巨大な倉庫の中には、とげの生えた茶色い巨大な物体が。

古代のウニ・・・?
何かの種子・・・?
甲殻類・・・?


2009年作、660×1,200×1,200『ウルトラ』。
非常に大きい。

コールテン鋼、FRP、カーボンで外殻が構成され、内部は空洞。



下に立つ。

豊田市美術館で2009’4−6月に『ウルトラ』展で展示された時には、薄暗い室内に安置され、下部は水を張ったサークルの中に浸されていたようです。写真を見ると非常に幻想的な姿です。水面にウルトラ本体が映っていて。


この、立体的な細胞のような形状に、丸い穴、空洞・・・とくると、バブル期以前、高度成長期前後に見られた万博パビリオン、近未来を志向した建築物、セル単位の住居スペースのデザインを彷彿とさせます。トゲがなければ、「中銀カプセルタワービル」の一室が思い起こされます。



余談ですが、私の所属していた写真部の後輩が、ワークショップの手伝いに参加したらしいのですが、真横に突き出したこの黒いトゲに頭を打ち付けたそうです。労務災害w




ウルトラ起動に際して解説と注意を呼びかけるヤノベ氏。
「この作品はまだ生まれたばかりで・・・正直、作者である私もその意味を掘り下げているところです」


そういうものなのか。
これは予想外でした。 私は作家というものを甘く見ていました。
全ての答えを握っているのが作家なのだと思っていたのです。

確かに、絵本の中では、黒い太陽は空から降ってきて、船をラッキードラゴンに変えた、創造性の根源に関わる何か、ということまでしか説明されていません。


音響、放電の準備が整ったところで、観客が丸窓のあたりに殺到します。


殺到中。。。


これはやばい。遊んでいたら場所取りに負けました。
うはあ。


「さあみなさん、写真の準備はできましたか?」


(*_*)むり、



テスラコイルによる超電圧の空中放電。
中に入って見たかったです。むりだが。


誤算、会場に注ぐ太陽の光がとても明るく、スパーク光だけを印象的に撮ることはできない。
何本もの紫の放電が髪のようにうねりながら絡まり合う図を想像していたのだけれど、さすがにそれはありえない様子。
長時間露光ですよね。


音が凄かった。ブヂブヂ、バヂバヂ。



5分ほどで放電は終わり、ヤノベ氏から締めくくりの挨拶と、『ウルトラ』展パンフレット及び絵本『ラッキードラゴンのおはなし』即売&サイン会の説明。



結論
○大阪はモンスターの巣窟になればいい
○なんで自分は写真撮りたいと思うのか解らん
○でかいものは良い
○ひかるものは良い
○いかついものは良い