nekoSLASH

ねこが超です。主に関西の写真・アート展示のレポート・私見を綴ります。

【ART】R5.8/5-12/25「万博と仏教」@高島屋史料館

キャッチコピー「オリエンタリズムか、それとも祈りか?」が秀逸で、まんまその通りの企画である。万博(万国博覧会)と「仏教」の関係について、1970年大阪万博がそれ以前の万博と何が画期的に異なっていたのかを明らかにする。

【ART】R5.11/3-18_「木津川アート2023」⑧旧ボタン工場、⑨旧小尾邸、⑩幣羅坂神社、⑪十輪寺

「木津川アート2023」、全13ある展示スポットのうち、ローカルな雰囲気の残る奈良街道沿いの4スポットをレポ。 浄化された地「関西文化学術研究都市」にも、昔ながらの暮らしの陰影があるのだ(うれしい)(だいぶうれしい)。

【ART】R5.11/3-19_木津川アート2023/③きっづ光科学館ふぉとん

「木津川アート2023」、アート作品コンプだけ目当てで回ってたら、会場「きっづ光科学館ふぉとん」がなにげに面白かったので、個別レポです。光を!感じろ!”

【ART】R5.11/3-18「木津川アート2023」13会場全体を通じて

第8回となるアートイベント「木津川アート2023」、前2回はほっこりローカル・瓶原(みかのはら)が舞台だったが、今回はコンセプトを一新し、学研都市のテクノロジー・サイエンス・教育の分野と人々や歴史とを、アート(アーティスト)が結びつける企画と…

【写真展】R5.10/13-11/4 垣本泰美「Star Boy―洪水の夜―」@The Third Gallery Aya

幻想的な物語でした。という一言を、確信をもって言えるまでの、あれこれについて。

【写真展】R5.9/24-10/28 横山大介「言葉に触れる身体のエチュード」@VISUAL ARTS GALLERY

実際には写真展ではなく、映像展示が主で、もっと言えば、「言葉」を再取り込みする身体的レッスンである。私達の。えっ?

【写真展】R5.9/9-10/28 大坪晶「風景にさわる」@BLOOM GALLERY

丹念なリサーチと無数のコラージュを組み合わせ、「過去」や「記憶」の関係性を扱う大坪晶。今回の新作では「風景」と認識を問う試みがなされた。

【写真展】R5.9/16-11/26 百々俊二「よい旅を 1968-2023」@奈良市写真美術館

大阪ミナミの超がつく下町・新世界の色濃い表情を撮り、1972年には伝説の写真同人誌「地平」を黒沼康一らとともに発刊した、関西写真界の代表者の一人、百々俊二。55年に及ぶ写真家人生を振り返る展示である。

【ART】R5.10/7-11/19「A-Lab Exhibition vol.40 まちのことづて」石場文子、田中秀介、葭村太一@A-Lab

3人のアーティスト(石場文子、田中秀介、葭村太一)が「尼崎」の街をリサーチし、それぞれ別のジャンルからアウトプットするグループ展。「街」の中で出会う何気ない風景やアイコン、人の流れなどを題材に、ユニークな作品を展開する。

【写真展】R5.9/6-10/1_藤安淳「かさなるひかり」@Kousagisha Gallery

「双子」としての当事者から、自身と同じ双子を撮ってきた作者が、この新型コロナ禍の間に制作していたのは、身近な場所とモノを使ったデジタル写真作品であった。 一見、色しかない抽象表現となり、これまでの作品から遠く離れたようで戸惑いを覚えるが、一…

【写真展】R5.7/1-9/10 新鋭展 山田省吾「影の栞」、正岡絵理子「目の前の川で漕ぐ」@奈良市写真美術館

今年で2回目の奈良市写真美術館「新鋭展」。山田省吾、正岡絵理子の2名が特集された。様式・姿勢の全く異なるスナップ、時代の移り変わりが明らかになる。

【ART】R5.8/13 家プロジェクト「F邸」、INUJIMAアートランデブー @犬島

犬島は「犬島精練所美術館」だけでなく「家プロジェクト」が6カ所に点在している。また、大宮エリーの「INUJIMAアートランデブー」も2022年から設置されるようになり、アートの島としての色をより濃くしている。 そして諸事情によりほとんど回れてない(´・_・…

【ART】R5.8/13_犬島精練所美術館

真夏の犬島である。最高である。青い空、青い海と、銅の色。瀬戸内海の離島に行くなら真夏が最高である。しかし暑い。暑すぎた。後に体調不良でグダグダになった。皆さん熱射病に気を付けながら太陽と銅と近代をお楽しみください。

【写真イベント】R5.7/21-23_flotsam books 「flotsam zines tour 2023」@京都(kivi/y gion)

写真集販売でお馴染みの書店「flotsam books」さんが、ZINEを広げて即売するツアー企画。この7月下旬、京都の祇園にやってくると知り、ZINEを漁りに行ったのであった。 お買い上げ品も含めて偏りの多いレポをします。 【会期】R5.7/21~23

【映画】R4.12/3公開/R5.7/14-20朝練_井上雄彦監督「THE FIRST SLAM DUNK」

バスケが超クオリティのアニメ化で前代未聞だとすごい騒ぎになっていたのも2022年の年末のこと、忘れかけていたらこの7月に朝イチの時間帯で上映が。朝練だということで観てきたの巻。 めっちゃ動くバスケアニメになっていたすごい。

【ART】R5.7/10-9/16_「新宮晋の頭の中」@山木美術

芸術家/風の彫刻家・新宮晋の展示が大阪・西天満で催されている。新宮晋スケッチブック『ぼくの頭の中』シリーズ続編(2巻・3巻)刊行に合わせた企画だが、ちょうど大阪中之島美術館で企画展『Parallel Lives 平行人生 — 新宮 晋+レンゾ・ピアノ展』とも…

【映画】R5.7/14公開 宮崎駿監督「君たちはどう生きるか」 

主人公がすごく迷いなく生きていたし、迷いなく突っ込んでいくがゆえに迷宮のど真ん中へ深入りしていくし、迷宮の果て、世界の滅亡から見事に現実世界へ生還する。これは宮崎駿というクリエイターの生き様と、彼が生み出してきたキャラクターの生き様、その…

【写真展】R5.4/1-7/23_「荒木経惟 花人生」@何必館・京都現代美術館(KYOTOGRAPHIE2023.アソシエイテッド・プログラム)

2002年の展示から21年ぶりの開催となる「花人生」展。荒木経惟と言えばその幅広いキャリアと仕事量にも関わらず、女体と花、死とエロス、と、「花」は強烈すぎるぐらいにアラーキーの代名詞として定着してきた。そのため今ここであえて観るべきか否か、躊躇…

【ART】R5.6/3-8/27_宮永愛子「海をよむ」@ZENBI

海にまつわる名前の付けられた作品が多く並ぶ。そしてそれらは古くから伝わる「型」を用いて作られた、時代を超えた造形作品である。「海」とは何なのか――

【ART】R5.7/1-7/30_田中真吾「STRIDES by strokes」@eN arts

描かれるのは「消す」描線である。

【写真展】R5.6/9-29_大坪晶「カーテンの向こう側」@N project

「NUKAGA GALLERY OSAKA」が「N project」へ改名、リニューアルオープンした。 そのオープニング展が大坪晶で、戦後日本の米軍による接収住宅と歴史の痕跡をテーマとした従来作「Shadow in the House」シリーズに、新作のインスタレーションが加えられた。 …

【写真展】R5.5/20~6/17_元永定正の「写真」@The Third Gallery Aya

「具体美術協会」のメンバーであり、絵本作家としても活躍した元永定正が、写真作品も手掛けていた。 ・・・という軽い気持ちでいつものように書こうとしたが、思わぬ泥沼にはまりこむこととなった。もはや闇である。

【写真展】R5.4/8~6/25_池本喜巳「記憶のとびら」@奈良市写真美術館

鳥取・山陰に根差した写真家である。その地に深く根差した作品が集まる展示となった。だがその価値は、個別の地域の特殊性、記録性にあるというだけではない。活動からは植田正治に象徴される、地域の写真文化と歴史が大きく働いていることが伺えた。 【会期…

【写真展】R5.5/26~6/12_成田直子「Natura morta in camera ―部屋の中の静物―」@GALLERY 04街区

生活の身近なところにある写真をコラージュ的に用いて、静物を描いたセザンヌやジョルジョ・モランディの絵画に重ね、再構築し、空っぽの器について踏み込んでゆく作品である。 折込チラシ広告の写真を用いたコラージュは、モランディのオブジェと驚くほどの…

【写真展】R5.5/9~6/11_木村和平「石と桃」@PURPLE

謎めいた作品だが、作者の意図は明確である。ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』ではなく、自身が幼少期から患っていた「不思議の国のアリス症候群」を作品化したかったのだという。 【会期】R5.5/9~6/11

【KYOTOGRAPHIE 2023】R5.4/15~5/14_本体プログラム15個全体を通じて(後編)

「KYOTOGRAPHIE 2023」メインプログラムをテーマタイトル「BORDER(ボーダー)」から読み解く後編。 続いては「作品テーマ、被写体にまつわるボーダー」へのアプローチ・取り組みの面からKYOTOGRAPHIEを振り返ってみる。

【KYOTOGRAPHIE 2023】R5.4/15~5/14_本体プログラム15個全体を通じて(前編)

第11回目のKYOTOGRAPHIE 2023(京都国際写真祭)(以下、略称「KG」を使う場合あり)のテーマは「BORDER(ボーダー)」。ここでは全15展示について、どんな「ボーダー」と関わり、扱っているかを概括してみる。

【KG+SELECT 2023】R5.4/15-5/14_【A7-A10】京都芸術センター

「KYOTOGRAPHIE 2023」サテライト展示「KG+SELECT」レポ。2会場に分けて催されたうち、「京都芸術センター」の4組のアーティストについてレポートする。

【KG+SELECT 2023】R5.4/15-5/14_【A1-A6】堀川御池ギャラリー  

「KYOTOGRAPHIE」のメインプログラムと対を成す重要プログラムが、公募で審査員から選出される「KG+SELECT」である。今回は全10組の作家が2会場に分けて展示されたので、会場ごとにレポートする。 まず、「堀川御池ギャラリー」で展示された【A1】~【A6】…

【学生】R5.3/18~31_令和4年度 大阪芸術大学 写真学科 卒業制作選抜展 @ソニーストア大阪 αプラザ

「あれ?大阪芸大ってこないだもハービスENT・ソニーストアで展示してなかったっけ??」 もう1年経ったんかなと己の時間感覚をあやしんだが、10~11月にも選抜展が行われていたのだった。今回は卒業制作の選抜展である。 【会期】R5.3/18~3/31