nekoSLASH

ねこが超です。主に関西の写真・アート展示のレポート・私見を綴ります。

【写真イベント】H30.12/9(日) 金村修ワークショップ(個展「Marshmallow Brain Wash」「Killing Agent」関連)@HIJU GALLERY(大阪・本町)

【写真イベント】H30.12/9(日)金村修ワークショップ(個展「Marshmallow Brain Wash」「Killing Agent」関連)@HIJU GALLERY(大阪・本町)

写真講評ワークショップのお時間です。講師は現代日本の都市景写真ならこのお方、金村修 氏。

 写真作家として作品を作るにはどうすればいいか? まず何を「作品」とすればよいのか? その実践レクチャーである。

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【ART】没後50年 藤田嗣治展 @京都国立近代美術館

【ART】没後50年 藤田嗣治展 @京都国立近代美術館

ろくすっぽ美術の教育も受けておらず、アートつまみ食い状態で生きていると、藤田嗣治に対しては非常に偏った印象を抱いてしまう。やれ、戦争に加担した人。やれ、戦後怒られて日本を飛び出した人。やれ、技術はすごいけどそれだけの人。等々。

本展示は藤田の通史を豊富な作品群によって提示し、彼がどのような試行錯誤を重ね、どのような思いを抱きながら生きてきたかを明らかにする。

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【ART】H30.12/7(金)森村泰昌の「映像ー都市」論 @大阪市中央公会堂(中集会室)

【ART】森村泰昌「映像ー都市」論 @大阪市中央公会堂(中集会室) 

トークが行き着いたのは「風景にいたずらすること」。これは森村表現行為の本質であろう。

大阪の都市を背景に、三島由紀夫レーニンヒトラーチャップリン)の姿を自身の身体に蘇らせてきた作家は、何を考えていたのか。

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【写真展】大坪晶「Shadow in the House」@BLOOM GALLERY(大阪・十三)

【写真展】大坪晶「Shadow in the House」@BLOOM GALLERY(大阪・十三) 

 

大戦後、進駐軍に接収された住宅の一部は今も残っている。本作はそうした物件の内部で撮られている。日本の辿った大文字の歴史を語る空間であると同時に、それぞれに住んだ個人の暮らし、人生を刻んできた場でもあった。大坪氏はその重ね合わせの場に、「影」を呼び出す。

影は写真というメディアの中で、さらに入れ子のメディアとなり、鑑賞者に「記憶」の想起を促す。

 

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【写真展】金村修「Marshmallow Brain Wash」「Killing Agent」@HIJU GALLERY(本町)

【写真展】金村修「Killing Agent」「Marshmallow Brain Wash」@HIJU GALLERY(本町)

都市は誰のものか。誰のものでもない。都市はただあるがままに「都市」なのだということを見せつけられる。そこには作家の手や眼や息吹すら超えて、切り出された「都市」が鮮魚、内臓のように生き生きと在る。 

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【写真展/トークショー】岩根愛×町口覚「KIPUKA」@大阪ニコンサロン

【写真展/トークショー】岩根愛「KIPUKA」@大阪ニコンサロン

H30.12/1(土)、写真集「KIPUKA」(キプカ)のトークショーが催され、写真家・岩根愛と、造本を担当したデザイナー・町口覚がマイクを握った。12年をかけた取材、約6万枚の写真から選び出された本展示と写真集について、世界観やセレクトの意味が語られる。

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【写真展】地平「大阪」@ビジュアルアーツギャラリー大阪

【写真展】地平「大阪」@ビジュアルアーツギャラリー大阪

かつて「地平」という写真同人誌があった。1972年に創刊され、撮ることを挑発的行為と呼び、写真作家らは都市の路上を撮った。5年間で10号まで刊行され、休刊となっていたが、2018年6月に復刊され、この11月には大阪での写真展となった。

舞台は大阪。20代から70代までの作家7名が2ヶ月をかけて、新たな挑発に挑んだ。

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【写真/トークショー】H30.11/23(金) 津田直_写真集「エリナスの森」@ViVO,VA(神戸元町)

【写真/トークショー】H30.11/23(金)  津田直_写真集「エリナスの森」@ViVO,VA(神戸元町

リトアニアでの滞在を通じて、作家が気付き、見つけてきた、住民たちのさりげない会話、伝えられてきた伝承、祭、時には秘められてきた事柄、忘れさられゆく物事の数々を、伝説の神獣エリナスの住まう森に託して伝える写真集である。

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【映画】ゼイリブ @第七藝術劇場

【映画】ゼイリブ @第七藝術劇場

本作が世に出たのは1988年。レーガン政権下の米国において金と権力に心を売り渡したエグゼクティブな「ヤッピー」を、「ヒッピー」世代の監督が皮肉、批判する視点で作られた。 

本作のタイトルは作中に登場する警句『THEY LIVE. WE SLEEP』に由来する。「THEY」、彼らとは社会の支配者であるエイリアンを指し、「我々」とは主人公ら労働者に代表される、支配下に置かれた地球人だ。支配層が生き、地球人らは支配・洗脳され、眠ったように思考停止しているという事態を表わしている。 

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【写真】木津川アート2018(林直「きおくの記録 ~みかのはら~」)

【写真】木津川アート2018(林直「きおくの記録 ~みかのはら~」)

林 直(ただし)氏の眼差しと作品の雄弁さは、どこか老成したウォーカー・エヴァンズの滋味があった。 

林氏の写真は、暮らしの記憶のディテールを掴んで離さない。被写体は、作家自身の生まれ育った故郷であり、「木津川アート」の舞台であるここ、瓶原(みかのはら)だ。作品の世界は、追憶の中にのみ残された日本の情景のように写し出されているが、それらは今まさに来場者が目にしている瓶原の風景そのものである。

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【写真表現大学】H30.11/18(日)作家インタビュー撮影&「研究ゼミ③」

【写真表現大学】H30.11/18(日)作家インタビュー撮影&「研究ゼミ③」

久々の表大レポです。しばらく自分の個展の準備と後処理でワーッてなっておりました。ワーです。さて本日はインタビューです。受ける側です。ワー。

この図書館は写真家の養成だけでなく、動画、CGや音楽、ドローンなどメディア全般での人材育成を行っているため、互いに実験台になって「生徒が生徒を取材して販促・記録用動画コンテンツに仕上げる」という企画が可能だったりします。

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